健康は、みなさんにとって何よりも重要な関心事であるはず。
病気になってからでは遅い。
「未病」とよく言われますが、東洋医学では病気になる前に、病気になりにくい身体づくりを常に意識する事が重んじられます。そこで実践されるのが薬膳です。
◆女性にこそ薬膳、若い人にもお勧め
世間では料理に生薬を混ぜるといった風に、何か特別なものとして理解されがちです。年寄り臭いイメージもあります。 しかし、実はそうではありません。
日頃から自分の食べるものに関心を持つこと。自分の健康状態や身体にあった素材をピックアップして食事に折り込むこと。バランスの良い楽しい食事をとること、が本来の薬膳のスタイルです。
女性特有の月経トラブルや更年期で悩んでいる人、イライラやストレスを感じている人。疲れがたまっている人、冷えたりのぼせたりする人・・・などなど。
お医者さんに行くほどでなく薬を飲むほどでもない。でも体調(美容)に不安を感じる。そんな人にお勧めするのが、いつでも誰でもできる薬膳です。
◆洋の東西は問いません
たとえば薬膳の実践にオリーブ油は大変便利です。私は便秘症の人にオリーブ油をおすすめしています。
◆知識を持ち、適量楽しむなら、お酒だって立派な薬膳
つまり日常の食生活にあるものを無理なく薬膳にします。
日常の食事を薬膳にするのは、食材や料理に対するちょっとした知識です。
◆お金はかからない
高いガイドブックや専門書を片手に、漢方生薬(しょうやく)を使いこなせるでしょうか?長続きするでしょうか?
◆長続きして病気になりにくい身体づくりができること、それが薬膳
薬膳の実践の上に、その効果を高めたり補助するために私のような専門家が処方をチョイスするのが、本来の東洋医学(漢方)の世界です。
ドラッグストアで漢方相談をしていて、最近感じることがふたつあります。
ひとつは、近頃、生薬が中国産かどうかを聞いてくるお客さんが増えました。
そして中国産だと聞くと敬遠されることもあります。残念な話ですが、昨今の風潮ではしかたありません。
もうひとつ。
若い方で、健康に不安を感じて相談に来られる女性が増えてきました。
中には更年期障害を心配して相談に来る20~30代の女性もいます(更年期不安症?)
そんな方たちには、私は、いつでも誰でもできる薬膳をお勧めします。
医食同源(いしょくどうげん)という言葉もありますが、
「昔ながらの人類の知恵(東洋漢方、西洋アロマやハーブの知識、他)」
「20世紀の栄養学・医学・疫学等で積み上げられてきた知識」
「食の機能性についての新しい科学知識」
これらを上手に組み合わせ、新しい薬膳のスタイルを実践していただきたいと思います。
これから時々、このブログで、日常の食生活で誰でも簡単に薬膳が実践できる豆知識やレシピを紹介させていただきます。
(東洋医学研究家、薬剤師 松田)