以前にも言いましたが、漢方は女性のためにあるもの。
漢方の得意分野のひとつが女性特有のむくみなのです。
まず、東洋医学では全身症状を重視します。
尿の量、排尿回数、飲み物やのどの渇き。
飲み物では温かい飲み物か冷たい飲み物が欲しいか?
口を湿らす程度でいいのか?
たくさんほしいのか?などをよく聞きこみます。
民間薬としてよく使われているハトムギの種子は「ヨクイニン」といいます。
利尿効果があり、むくみにも良いと言われよく用いられます。
昔からイボに効くとされていますが、消炎利尿を兼ねた薬としてなかなかの優れものです。
他には「防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)」がよく使われます。
更年期に悩む女性で、急に汗ばんだり、朝からおしっこの量が少なく、まぶたがなにかはれぼったい、
夕方には靴下のゴムがくいこんで腫れぼったい等の方には「加味逍遥散(かみしょうようさん」が処方されます。
1~2週間でむくみが改善し、おしっこの量も、気持ち良く出るようになル方も多いです。
この処方には「白朮(びゃくじゅつ)」「茯苓(ぶくりょう)」といった利尿薬が配合されています。
漢方処方ではこの他に、体質に応じて「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」や「牛車腎気丸(ぎゅうしゃじんきがん)」などが広く使われています。
(東洋医学研究家、薬剤師、松田昇)
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