Q 葉酸って知っていますか?(40人の人に聞いてみました)
よく知っている約20%、あんまり知らない約40%、ほとんど知らない約30%、聞いたこともない人も10%、いるようですね。
葉酸とはビタミンB群の一種で緑葉野菜に多く含まれています。
ビタミンB12とともに新しい赤血球を正常に作り出すために不可欠で、「造血ビタミン」とも呼ばれています。
(一日の摂取基準:成人で240μg、上限1000μg)
葉酸は蛋白質や細胞新生に必要な核酸(DNA・RNA)を合成するのに重要な役割を果たしています。
細胞増殖の盛んな胎児が正常に発育するため、妊婦さんには特に重要なビタミンです。
普通の食事では不足することはないのですが(★)、下痢やある種の薬剤の服用で欠乏することもあります。
欠乏すると新陳代謝が盛んな口腔に炎症ができたり、肌荒れや疲労感などがあらわれます。
欠乏症として造血作用に異常が起こる悪性貧血があります。
さらに葉酸不足によりホモシステイン(アミノ酸の一種)の血中濃度が上昇した状態が続くと、動脈硬化症を招くとも言われています。
先述の緑葉野菜(菜の花・なばな・ほうれん草・枝豆・モロヘイヤ・ブロッコリ-)や牛レバ-に多く含まれます。
野菜の葉酸は光に弱く、日の当たる場所に3日間も放置すると、70%もの葉酸が分解するとも言われています。
また葉酸は水溶性なので、調理中に95%が溶出してしまいます。
お汁やス-プにしていただくのがおすすめですね。
次回(11月25日)は、葉酸が豊富なほうれん草と枝豆を使った料理を紹介します。(薬剤師、東洋医学研究家、松田昇)
★しかし、妊娠可能な年齢の女性は1日に400μg以上摂取することが望ましいとする指針が、2000年に厚生労働省から公表されています。
妊娠5ヶ月の妊婦53人の1日平均摂取量が275μgで、日本人成人の平均基準(240μg)は超えているものの、妊娠可能年齢の基準は超えておらず、実に53人中49人(90%以上)で不足していた実態が報告されています。(横浜市立大学)
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