アトピーについて、漢方生薬の点からお話しましょう。
その人の体質もありますが、
ジュクジュクは皮膚に常在する病原性皮膚黄色ブドウ球菌や抗生剤耐性菌(MRSA)の院内感染等が主な要因です。
患部や手を消毒せずにステロイド軟膏を塗ると治りが悪いということもあります。
東洋医学では紅斑、いわゆる、ジュクジュクが広がると、まず排膿薬(はいのうやく)を使います。
マクロファージや好中球(白血球)の活性を高める「桔梗(ききょう)」と「甘草(かんぞう」からなる「桔梗湯(ききょうとう」や「十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)※」のことを指します。
※桔梗、甘草の基本処方に、抗アレルギー・抗炎症作用のある「柴胡(さいこ)」「川芎(せんきゅう)」などの生薬を配合しています。
さらに薬効を広げるために、
解毒と抗アレルギー剤の「黄連解毒湯(おうれんげどくとう)」を加味したり、保湿剤として「四物湯(しもつとう)」を用いたりもします。
また、「荊がい連翹湯(けいがいれんぎょうとう)」を使うことで、感染している患部から黄色い膿汁や透明なリンパ液を出してゆきます。
患部の紅斑や浮腫、ジュクジュクが完全に消失するまで続けます。
ただし、人により、いつまでも排膿薬を服用していると、治りにくいこともあります。
その時には「柴胡」中心の処方に移ります。
その第一選択が「補中益気湯(ほちゅうえっきとう」。
虚弱体質で難治湿潤性紅斑、そして清熱剤で軽快しない熱感を伴う紅斑やステロイドを長期に使用しているアトピ-性皮膚炎や小児の反復皮膚感染症(とびひ・みずいぼ)の併発にも良いとされています。
ここに配合されている「蒼朮(そうじゅつ)」は抗ヒスタミン作用があり、さらに、抗炎症作用の強い「升麻」を加味すれば効果がさらにあります。
皮膚病の経過は細菌や真菌による感染症が治ってくると、多くの人は乾燥性の皮膚炎になります。
皮膚の表面が乾燥しているのに中がジュクジュクしている方には「五苓散(ごれいさん)」が良いようです。
また乳幼児のアトピ-性皮膚炎には比較的飲みやすい「苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう」が良いかもしれません。
カユミは、アトピ-性皮膚炎のもっともつらい症状ともいえます。
抗ヒスタミン剤も使われてはいますが、アトピ-のすべての患者さんに有効とはいえません。
こんな時に「消風散(しょうふうさん)」を使うのもひとつといえます。
(東洋医学研究家、薬剤師、松田昇)
その人の体質もありますが、
ジュクジュクは皮膚に常在する病原性皮膚黄色ブドウ球菌や抗生剤耐性菌(MRSA)の院内感染等が主な要因です。
患部や手を消毒せずにステロイド軟膏を塗ると治りが悪いということもあります。
東洋医学では紅斑、いわゆる、ジュクジュクが広がると、まず排膿薬(はいのうやく)を使います。
マクロファージや好中球(白血球)の活性を高める「桔梗(ききょう)」と「甘草(かんぞう」からなる「桔梗湯(ききょうとう」や「十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)※」のことを指します。
※桔梗、甘草の基本処方に、抗アレルギー・抗炎症作用のある「柴胡(さいこ)」「川芎(せんきゅう)」などの生薬を配合しています。
さらに薬効を広げるために、
解毒と抗アレルギー剤の「黄連解毒湯(おうれんげどくとう)」を加味したり、保湿剤として「四物湯(しもつとう)」を用いたりもします。
また、「荊がい連翹湯(けいがいれんぎょうとう)」を使うことで、感染している患部から黄色い膿汁や透明なリンパ液を出してゆきます。
患部の紅斑や浮腫、ジュクジュクが完全に消失するまで続けます。
ただし、人により、いつまでも排膿薬を服用していると、治りにくいこともあります。
その時には「柴胡」中心の処方に移ります。
その第一選択が「補中益気湯(ほちゅうえっきとう」。
虚弱体質で難治湿潤性紅斑、そして清熱剤で軽快しない熱感を伴う紅斑やステロイドを長期に使用しているアトピ-性皮膚炎や小児の反復皮膚感染症(とびひ・みずいぼ)の併発にも良いとされています。
ここに配合されている「蒼朮(そうじゅつ)」は抗ヒスタミン作用があり、さらに、抗炎症作用の強い「升麻」を加味すれば効果がさらにあります。
皮膚病の経過は細菌や真菌による感染症が治ってくると、多くの人は乾燥性の皮膚炎になります。
皮膚の表面が乾燥しているのに中がジュクジュクしている方には「五苓散(ごれいさん)」が良いようです。
また乳幼児のアトピ-性皮膚炎には比較的飲みやすい「苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう」が良いかもしれません。
カユミは、アトピ-性皮膚炎のもっともつらい症状ともいえます。
抗ヒスタミン剤も使われてはいますが、アトピ-のすべての患者さんに有効とはいえません。
こんな時に「消風散(しょうふうさん)」を使うのもひとつといえます。
(東洋医学研究家、薬剤師、松田昇)
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