ごくまれに、何か重大な疾患の副症状として現れるもの以外、一般に私たちが悩まされている肩こりは一番身近なトラブルだけに、ひとりひとりのライフスタイルや体質がからんで、原因を特定することは難しいと思います。
5000人データを分析して、肩こりについて確認できたこと、仮説として考えていることについて紹介しておきましょう。
★全女性の57%(人口比)に発生する一番メジャーなトラブル。
健康面の不調として一番身体に現れやすいのが肩こりだと言えます。
★基本的に身体の冷えと関係して発生する傾向があります
東洋医学(漢方)的に言うと、虚&寒の証(冷えのゾーン)で現れやすくなります。
虚&寒ゾーンでの肩こり発生率は68%。それ以外のゾーンでは52%に低下。
■これを冷え型肩こりと呼ぶことにしましょう。
★虚&寒ゾーン以外でも半数以上の52%の発生率ということは・・・
肩こりには冷えが関係する肩こりと、そうでない肩こりがあるということです。
★冷えと関係しない肩こりとは、一言で言うと疲労感と関係した肩こりです。
疲労感とは主に、「疲れのたまり(蓄積疲労)感」や「疲れやすさ(易疲労)感」など。
■これを仮に疲労型肩こりと呼ぶことにしましょう。
前回紹介したグラフ・・・
肩こりトラブルの発生率が年齢が上がるほど低下する傾向が見られましたが、これは加齢とともに冷え型肩こりが減ることと関係していると考えています。
(中高年になるほど冷え症の発生率(自覚)は低下します。)
疲労型肩こりでは、日常的な疲労感が上回って、肩こりのツラサが相対的に低下し、肩こりで困る・悩むといった自覚も減る(トラブル原因がわかりにくくなる)のでは、と考えています。
冷え型肩こりは、さらに2つのタイプに分類することができます。
■体質的な要因による冷え型肩こり
■ライフスタイル的な要因による冷え型肩こり
これは東洋医学の考え方を参考にしています。
先ほど、虚&寒と表現しましたが、簡単に言えば、
*虚は生まれながらの体質の証
*寒は生活習慣によって冷え方向に動くこと、つまりライフスタイルの証
と現代風に考えることができます。
生活習慣で冷え方向に動くとは、例えば、寝不足や運動不足などの不規則なライフスタイルやストレスなどは血行を悪くしますので、基本的に冷え方向、つまりトラブルとしては寒の方向で症状が現れる(=証)となります。
最後に、冷え型肩こりでもなく、疲労型肩こりでもないタイプも存在します。これを
■単純型(単発型)肩こり
としておきましょう。
このタイプは、判りやすいですし比較的、ラクな肩こりと言えます。
冷え型や疲労型は、冷えや疲労を経由して、関連して発生する肩こり以外のトラブルに悩まされますが、単純型の場合、そのようなことがありません。
そういった意味で原因がわかりやすい肩こり(対策をたてやすい)タイプだと言えます。(例、同じ姿勢でTVを見ている、など)
次回(4月16日)は、冷え型肩こり(体質-ライフスタイル)と疲労型肩こりの見分け方、チェック方法についてご紹介します。(ゼロポジション)