ふんわりとした温かさと、のどごしの良さで食欲のない時期にピッタリなのが「茶碗蒸し」です。
具はあり合わせもので結構です。
また簡単に手に入る生薬を入れれば薬膳になりますね!
<材料>
卵(※)
小エビ
鶏の胸肉
干ししいたけ
百合根(※)
ギンナン
ミツバ
ユズ皮(陳皮)
だし汁(卵の量の約4倍)
※百合根
中国には、昔から「百合(びゃくごう)病」というとらえ方がありました。
食欲があったりなかったり・・・、寝てみたり起きてみたり・・・、悪熱があったり発熱したりの繰り返し。こういったはっきりしない、どちからというとノイローゼ症状も含めたものを百合病と呼んでいました。
百合根はこの百合病にピッタリの食べ物とされてきました。
今のご時世、イライラ病や精神不安(定)の方にはピッタリかも知れませんね。
不定愁訴や不眠、ヒステリ-傾向のある方、茶碗蒸しに百合根を少し多め(小株2~3個)に入れてみるのもいいでしょう。
百合根の料理では梅じそ、梅干しを蜂蜜で混ぜ合わせる「ユリ根のウメあえ」というのもいかがでしょうか。
※卵
鶏卵は卵アレルギ-の方やコレステロ-ル値に異常のある方は難しいかもしれませんが、体力をつけると同時に、肌を潤する作用があります。
卵黄は、昔から滋養強壮食品の代表といわれています。
卵白は滋潤作用が強く、咽の痛みや咳にもよいとされています。(カゼ薬で良く知られている塩化リゾチームは、工業的には卵白から抽出されます。)
外用では熱とりや耳下腺やのどの腫れ、おできに効果的です。
感部の炎症が強い時には生薬「黄柏(おうばく)」の粉末と一緒に塗ってやると一層効果的です。(東洋医学研究家、薬剤師、松田昇)
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