【インフルエンザとは?】
普通のカゼの症状は喉の痛みや咳、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状に限定されますが、全身症状はあまり見られません。
また、普通のカゼでは発熱も、高熱になることもなく、重症におちいる事もありません。
毎年、冬に流行するインフルエンザウイルスによる「インフルエンザ」の場合、
・38度以上の発熱
・頭痛、関節の痛みや筋肉の痛みなどの全身症状が強く現れ、
・さらに普通のカゼのような喉の痛みや鼻水や鼻つまりなどの症状も出てきます。
・さらには気管支炎や肺炎
・小児では中耳炎や熱性けいれんなどを併発して重症に陥ることもあります。
【鳥インフルエンザ、高病原性インフルエンザとは?】
原因となるインフルエンザウイルスには様々な種類があり、自然界においてヒト以外の動物、特にカモ、アヒル、などの水鳥を中心とした鳥類に感染しているタイプがあります。
インフルエンザウイルスに感染しても鳥類の多くでは症状がありませんが、他の鳥類に感染して症状が出た場合にはそれを「鳥インフルエンザ」といいます。
また「鳥インフルエンザ」のなかでも鳥類が死んでしまうほど重篤な症状をきたすものを「高病原性インフルエンザ」と言っています。
【新型インフルエンザとは?】
従来は人に感染することのなかった鳥インフルエンザウイルスが人に感染するようになります。
人の体内に入って増殖するたびに変貌し、ヒトからヒトへと感染できるようになった変異ウイルスが現れました。
その変異ウィルスが原因となった疾患のことを言います。
新型インフルエンザウイルスはいつ出現し、大流行するのか、今の段階では予測できません。
人間界にとって未知のウイルスには大部分の人が免疫を持っていないので、いったん発生すると、人から人へ簡単に感染して広がり、急速な世界的大流行(フェーズ4、パンデミック)を起こす危険性があります。
WHOの新型インフルエンザ感染フェ-ズ情報によりますと、現時点ではフェ-ズ3(人から人への感染はないか、極めて限定されている)の段階です。
しかし、近年、海外では鳥インフルエンザ(H5N1)が鳥から鳥へと感染する事例が報告され、このインフルエンザウイルスが変異して新型インフルエンザが発生する可能性が危惧されているところです。
既に、フェーズ4がいつ起こってもおかしくない状況と考える専門家が多くなり、国・自治体の行政レベルでも同様の認識で、防災計画がたてられつつあります。
ここ1ヶ月ほどの間に新型インフルエンザ関係のニュースが急増している背景です。(次回に続く。薬剤師 東洋医学研究家 松田昇)