前回(4月16日)の肩こりチェックをもとにお話します。
初めてご覧になった方は、まず、前回記事で、ご自分の肩こりがどのタイプか、チェックしてみてください。
<冷え型肩こり>
冷え型肩こりチェックでYES数が増えるほど、肩こりとともに
●目・肩・腰の痛みや疲れの諸症状を強く感じるようになります
●イライラする傾向が強まります
●運動不足だと感じる傾向が強まります
●美容面では「毛穴の汚れ」や「クマ」が気になります
このタイプの肩こりの人は、日ごろから健康管理に留意している人が多いですので、従来、あまり知られていない点に絞って提案します。
■身体を温めるとともに、肌の乾燥も防ぐように心がけること。
身体を温め血行をよくすることで、肌の乾燥を防ぎ、身体からの余計な熱の放出を防ぎます。
肌が潤ってくると身体の保温効果が高まる⇒血行が良くなる・・・と好循環となります。
■貧血傾向には要注意です。気がかりな人は医師に診断してもらってください。
肩こり以外に、気分が悪くなったり、めまいや立ちくらみなどの不快症状が伴うはずです。
因果関係はよくわかりませんが、統計分析では貧血が神経過敏やイライラ、うつ傾向などの精神トラブルと強く関係していることを確認しています。
こういった面からも『血液の流れと質』にこだわった健康管理も必要と考えられます。
<疲労型肩こり>
疲労型肩こりチェックでYESの数が増えるほど、肩こりとともに、
●疲労感が強まります(蓄積疲労、易疲労)
●ストレスを強く感じるようになります
●目の疲れを強く感じ、(それまであまり無かった)頭痛・腰痛を感じるようになります
●ドライアイや口臭などのトラブルが関連して発生するようになります
■最も簡単なのは、寝不足(感)の解消です。
しかしそれぞれの生活スタイルがありますので『言うは易し、行なうは難し』ですね。
寝不足感の解消にはあと30分の睡眠が有効ですので、こちらを参考にしてください。
適度な運動やストレッチなど身体を動かす生活を心がけてください。
■40~50代、特に更年期と言われる40代後半~50代前半の人は要注意です。
肩こりに関連して挙げたトラブル項目は更年期トラブルの指標にもなるからです。
疲労感と更年期特有のツラさの区別は難しいですから、40~50代で気になる人は医師等に相談してみてください。
更年期トラブルでも閉経前後の「更年期障害」の診断レベルになりますと、ほてり(ホットフラッシュ)や多汗などの症状が現れるようになる他、夜間就寝中の強い冷え、軽度のうつ症状などが現れやすくなります。
<冷え型と疲労型の混合型>
冷え型チェックで2個以上+疲労型チェックで2個以上の人がこのタイプに属します。
また疲労型チェックの当てはまり数が増えるほど、ツラい状態(不定愁訴が多く強くなる)になります。
当てはまり数が多くなるほど、次のような諸症状が伴う傾向が強まります。
●便秘、ドライアイ、ボディまわりの荒れ肌乾燥、風邪を引きやすくなる
●気分が沈みがちになる傾向、神経過敏傾向
●クスミやクマ、顔色が悪いなどの美容にかかわるトラブル
スキンケアに関して、明るさや透明感を求めるようになる(老化イメージの強まり)
●食べ過ぎまたは食欲不振など、食事に対する欲求がアンバランスになる
辛いものや濃い(塩)味を求める傾向が強まる
<単純型肩こり>
肩こりで困っているという人の40~50%がこのタイプです。
関連するトラブルは少なく、あっても強い不調感は伴わず、また原因を特定しやすいので対策を立てやすく、いわば、肩こりの中で一番ラクなタイプだと言えます。
ただし単純型の人は加齢とともに疲労型に移行することがありますし、さらに疲労型から冷え方向が加味された混合型に移行する場合もありますから注意が必要です。
ちなみに、肩こりで困っている人のタイプ別の内訳は、冷え型肩こりの人が25%、疲労型肩こりの人が10%、混合型が15~25%とそれぞれ推定されます。
次回から東洋医学研究家(薬剤師)の松田さんに、漢方による肩こり対策について紹介していただきます。(ゼロポジション)
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