皮脂は汗(※)となじんで皮脂膜となり、肌を乾燥から防ぎます。
しかし、皮脂が汗となじまないと、テカリ・ベタツキとなり、さらに毛穴(皮脂腺)をふさいで吹出物(大人ニキビ)の原因にもなります。
一見、皮脂が多く思えてしまいますが、実際は皮脂膜が十分でないため、乾燥が進みやすい、あるいは、乾燥が進んでいる状態です。
ストレスや冷えで血行が悪い状態が続くと、汗の量は減ります。(血液が汗を運ぶからです)
その結果、皮脂と汗のバランスが崩れ、皮脂が余ってしまいます。
その上、悪いことに、ストレスは皮脂腺の働きを活発にするため、余計に皮脂は余ります。いわゆる、脂汗(あぶらあせ)とか冷や汗と言われる状態です。
※エクリン腺(小汗腺)という汗腺から出る体温調節のために常時蒸発している汗。見えない汗です。
さて、10月7日には、このようなかくれ乾燥肌の他の理由として、
・偏った食生活
・手入れのし過ぎ
も書きました。
偏った食生活といっても色々ですが、簡単に言うと、3つの要素が絡み合います。
1、偏食(好き嫌い)
2、栄養バランスの偏り
3、食事時間が不規則
1番目と2番目に関係して、脂質の多い食事は皮脂の分泌に影響するため、食べ過ぎないように気をつけなければなりません。
肉類や揚げ物などはもちろん、植物性だとチョコレート、魚ですとトロのような、脂質の多いものは要注意。脂質の多い食べ物は、こってりしておいしく感じる分、ついつい食べ過ぎてしまうので、注意しましょう。
栄養バランスの偏りについては昔からたくさん言われてきていますね。
ただ、あまり知られていないこともありますので、そのことについて。
現代人は、(微量)ミネラルのことをもっと意識する必要があるということです。
微量ミネラルやその混合(バランス)物には乳化作用があることが知られています。乳化とは油と水が混ざり合うこと。
肌の上で皮脂(油)と汗(水)がなじんで皮脂膜をつくるのに、このミネラルによる乳化作用が関係していると考えられます。
ミネラルの不足・・・例えば鉄分なら貧血、亜鉛だと味覚の鈍化などが知られています。
しかし、そこ(病気)まで行かなくとも、カラダに現れる兆候があるとしたら、そのひとつがテカリやベタツキなのではないかと考えています。
実は『微量ミネラル』は、あまりに微量であるがゆえに、現代科学でも検出-分析限界を超えたところにあり、『よくわからない』というのが現実です。
ですから、どんなものを食べればよいか?といった決め手になることは今のところ書けません。
ひとつ言えることは、様々な地域の色々な食べ物を、幅広く、できれば天然、野生に近い旬のものを摂るように心がける、ということでしょうか。(海藻類、魚介類、山菜、珍しい野菜、こだわりの野菜、自然製法・熟成度の高い調味料、海の近くで採れた野菜や米など。)
サプリメントのように均質に工業生産されたものに頼り切ったり、促成栽培の野菜や養殖された魚ばかりだと、ビタミン補給は十分でも、極端なミネラル不足を引き起こす可能性があることを忘れてはいけません。(ゼロポジション)
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