★インフルエンザが発生したら
★インフルエンザにかかってしまったら!
新型インフルエンザが発生してしまったら感染の機会を減らすために、手洗い・うがいを励行する、不要不急の外出や集会を避けるなどの予防策を実施することが大切です。
発熱・咳・全身痛などのインフルエンザと思われる症状がある場合は、すぐに受診することですが、フェーズ4(パンデミック)では、社会混乱で受診できない場合があります。
そういった場合、最寄の保健所にまず連絡して医療機関を紹介してもらい、ドクターから電話で指示を受けたり、FAXで処方箋をもらったりするような状況を想定しておく必要があります。(保健所やかかりつけの医療機関の連絡先は目に付くところにひかえておきましょう)
<問診>
インフルエンザの流行期に、急な発熱や悪寒、筋肉の痛みなどのインフルエンザ特有の症状が認められる場合には、問診だけでもある程度診断できます。
<治療>
インフルエンザと診断されたら、タミフルなどのインフルエンザ治療薬が用いられます。
インフルエンザウイルスの増殖を抑えるお薬(特効薬)です。
ウイルスが増殖するスピ-ドは早くて、1個が1日で100万個に増殖するといわれています。(なんと、1分間に約700個増える計算です!)
だからこそインフルエンザの治療薬はウイルスが増殖してしまう前に服用する必要があるのです。
可能な限り早く服用することで、症状の悪化や長期化を防ぐことができます。
もちろん服用した方が熱も早く下がり、体もラクになります。
インフルエンザ治療薬には子供さんでも飲みやすいドライシロップやカプセル、吸入薬などがありますので心配はいりません。
<注意>
インフルエンザの場合には感染して二日(48時間)以内に治療薬の投与を開始しないと効果が出にくくなるというのが専門家の認識です。(インフルエンザウイルスが増殖しすぎて阻止しきれなくなる)
症状らしきものが出たら、すぐにドクターから指示を受けたり、処方箋がもらえるような手順を踏んでください。
小児・未成年ではインフルエンザ治療薬(タミフル)による治療が開始され自宅療養する場合には、異常行動がおこるおそれがあるので少なくとも2日間保護者は患者が一人にならないように注意しなければなりません。
ただし、インフルエンザウイルスによるインフルエンザ脳症などでも同様の症状が現れることがあります。インフルエンザ感染症と診断され、治療を開始した場合にはインフルエンザ治療薬の服用の有無に関わらず異常な行動には注意が必要です。
家族に感染者が出て、自宅で療養しなければならない場合は、感染しないように屋内でも常時マスクをつけ、うがい、手洗いを励行しましょう。
また屋内の湿度を上げ、インフルエンザウィルスが空気中を漂わない環境づくりをしましょう。
加湿器、濡れタオルを部屋中にかける、ストーブにやかんを載せて部屋を温める、料理のメニューを煮物や鍋物にする・・・など、各家庭での知恵と工夫が大切になってきます。(火を使う場合は時々窓を開けて新鮮な空気を入れガス中毒にならないよう気をつけましょう。)
(薬剤師 東洋医学研究家 松田昇)
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